安全対策
登山届
登山準備
📅 2026年3月5日
登山届(登山計画書)は、万が一の遭難・行方不明時に救助活動を早める重要な安全装備です。紙で書くイメージがありますが、今はスマホアプリで5分以内に提出できます。この記事では「なぜ必要か」から「何を書くか」「どこに出すか」まで、初心者向けに完全解説します。
1. 登山届はなぜ必要なのか
登山届の最大の目的は「遭難時に救助を早めること」です。登山届がない場合、捜索が必要になったとき救助隊はどの山に行ったかも、どのルートを通ったかも把握できていません。捜索範囲が不明確なため発見が遅れます。一方で登山届があれば、登山口・ルート・下山予定時刻が明確なため、捜索を効率的に開始できます。
届出が「義務」の山もある
富士山・北アルプス・一部の百名山では、登山届の提出が法律・条例で義務付けられています。義務でない山でも、万が一のために提出することを強くおすすめします。実際に救助を要請した際、届出がないと「なぜ出さなかったのか」と問われるケースがあります。また、届出なしの遭難では救助費用の一部を自己負担するよう求められる例も増えています。
家族・友人への連絡の代替にはならない
登山届は警察・登山口ポストへの提出ですが、「家族・信頼できる友人への連絡」も別途必要です。「〇〇山に行く、下山予定は17時、もし20時까지に連絡がなければ×県警に連絡して」と具体的に伝えておく。これが遭難早期発見の最重要手段です。
2. 登山届に書くべき内容
登山届(登山計画書)には次の項目を記入します。難しく感じるかもしれませんが、実際には5〜10分で書ける内容です。
必須記入項目
- 氏名・年齢・住所・緊急連絡先:本人と同行者全員分
- 入山日・下山予定日:日付と時刻を明確に
- 登山口(入山場所):地名・駐車場名など具体的に
- 目的地(山頂・目標地点)
- 通過予定ルート:経由する地名・コース名
- 下山予定時刻・下山場所
- 装備・所持品リスト:テント・シュラフ・食料日数など
- 緊急連絡先(家族・友人):電話番号
書き方のポイント
ルートは「〇〇登山口→〇〇小屋→山頂→〇〇峠→〇〇登山口」のように具体的に書きます。漠然と「〇〇山」とだけ書くと、ルートが不明で捜索範囲が絞れません。コースタイムを調べながら入力すれば、計画の確認も同時にできます。
3. スマホアプリで5分提出:コンパスの使い方
「コンパス(COMPASS)」は山と溪谷社が運営する登山届の電子提出サービスです。スマートフォンアプリまたはウェブから無料で提出でき、多くの都道府県警察と連携しています。
コンパスで提出する手順
- 「コンパス」アプリをダウンロードしてアカウント登録(無料)
- 「登山計画を作成」から山名を検索して入山・下山日時を入力
- ルートを地図上で選択するか、テキストで入力
- 同行者情報・緊急連絡先を入力
- 「提出」ボタンで完了
登録した計画は自動的に所轄の警察署・自治体に通知されます。前回の計画を「コピー」して日付だけ変更する機能もあり、同じ山を繰り返し登る場合は2分以内に完了します。
ヤマレコ・YAMAPでも提出可能
登山GPSアプリのYAMAP・ヤマレコでも、アプリ内から登山届の提出ができます。これらのアプリを使う場合は、計画作成時に同時に届出も完了させる習慣をつけると二度手間が省けます。
前日の夜に5分でできる:登山届の提出は前日夜にすませておくのが理想です。当日朝に慌ててやると記入ミスが起きやすく、出発が遅れる原因になります。翌日の登山計画を確認するついでに、コンパスで届出まで完了させてしまいましょう。
4. 登山口ポストへの紙の届出
電子提出が普及していますが、登山口に置かれた「登山届ポスト」への紙の投函も有効な手段です。特に電波が届きにくいエリアの登山口では、紙の届出が唯一の手段になる場合があります。
用紙の入手方法
登山口ポスト付近に空白の用紙が設置されていることが多いですが、登山前にコンパスのウェブサイトや各都道府県警察のウェブサイトからPDF形式でダウンロード・印刷して持参するのが確実です。手書きで記入して投函するだけで完了します。
控えを必ず自分でも保管する
紙の届出は記入した内容のコピーを手元に残しておきましょう。山中でルートを確認するときにも使えます。スマートフォンで写真を撮っておくだけで十分です。
5. 下山後にすること:下山連絡
登山届を提出したら、必ず「下山連絡」もセットで行います。下山後に緊急連絡先の家族・友人に「無事下山しました」とメッセージを送r ることで、不要な捜索騒ぎを防げます。
コンパスの下山報告機能
コンパスアプリでは提出した計画画面から「下山報告」ボタン1タップで完了します。これにより警察側にも下山完了が通知され、捜索対象から外れます。下山報告をしないまま一定時間が経過すると、警察から緊急連絡先に照会が行く場合があります。
下山連絡を忘れると家族が心配します。下山後は電波が繋がり次第、家族への連絡とコンパスへの下山報告の2つを忘れず行いましょう。これが登山の最後のルーティンです。
晴れ山サーチで登山前の天気を確認する
関連記事